現役外資系コンサル虎の巻【コンサルへの就職・中途未経験の転職希望者必見の情報満載】

コンサルティング業界の実情から採用面接時のポイントまで現役の外資系コンサルタントの視点から切り込みます。たまに時事問題についても語る予定です。

【保存版】経営コンサルの成果物とは?公開資料から学ぶ「一流の資料作成術」

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コンサルタントの仕事は「考えること」だと思われがちですが、実際にはその思考をアウトプットに変換し、意思決定を前に進めることが求められます。

本記事では、実際に公開されているコンサルティングファーム関与の資料や政府委託調査をもとに、一流の資料に共通する考え方や構造を解説します。


 

コンサル成果物の正体は「意思決定のための設計図」

優れたコンサル資料は、単なる報告書ではありません。

本質は、

「相手の意思決定を前に進めること」

にあります。

企業経営や政策立案では、

  • 現状はどうなっているのか
  • 本当の課題は何か
  • どの選択肢を取るべきか

を整理する必要があります。

コンサルタントの成果物は、そのための「思考の地図」として機能しています。


公開されているコンサル成果物はどこで見られる?

意外かもしれませんが、一流コンサルタントが関わった資料の一部は公開されています。

代表的なのが、

  • 経済産業省
  • NEDO
  • 内閣府
  • 国立国会図書館デジタルコレクション

などの委託調査報告書です。

これらの資料には、

  • BCG
  • アクセンチュア
  • デロイト
  • PwC
  • 野村総合研究所(NRI)

などが関与しているケースも多く、実務に近いアウトプットを見ることができます。


コンサル資料の基本構造

公開資料を分析すると、多くの成果物は以下の流れになっています。

① 現状分析

市場や業界環境を整理する。

② 課題の構造化

問題を分解し、本質的な論点を明らかにする。

③ ベンチマーク

海外事例や他社事例を比較する。

④ 選択肢の提示

複数のシナリオを示す。

⑤ 提言(Recommendation)

最終的な方向性を示す。


マッキンゼー型:「結論ファースト」

マッキンゼー流の特徴は、

Answer First(結論ファースト)

です。

良い例

DX推進のためにはデータ基盤整備が最優先である。

理由①

理由②

具体策


結論が最後に来るのではなく、最初に示されるのが特徴です。


BCG型:「構造化と思考のモデル化」

BCGの強みは、

現象を構造に変換すること

です。

例えば、

「市場が伸びている」

で終わらせるのではなく、

  • 顧客
  • 競合
  • 規制
  • 技術革新

などに分解し、

「なぜそうなっているのか」

を整理していきます。


アクセンチュア型:「実行可能性」

アクセンチュア系の資料では、

戦略だけではなく、

  • 業務プロセス
  • IT
  • KPI
  • ロードマップ

まで具体化されていることが特徴です。

つまり、

「何をやるか」よりも「どう実現するか」

に重点が置かれています。


一流の資料に共通する5つの原則

どのファームにも共通していることがあります。

① 結論ファースト

② 1スライド1メッセージ

③ 問題→構造→解決のストーリー

④ MECEによる整理

⑤ 意思決定を支援すること

見た目のデザイン以上に、

「何を伝えるか」

「何を削るか」

が重視されています。


ダメな資料の典型例

逆に、初心者が陥りやすいのが、

  • 情報を詰め込みすぎる
  • 結論が最後に来る
  • ストーリーがない
  • 図が装飾になっている
  • 読み手を意識していない

というパターンです。

資料作成の本質は、

「説明」ではなく、

「判断を助けること」

にあります。


おわりに|まずは一流の資料を真似してみる

ここまで公開されているコンサル成果物の特徴を見てきましたが、個人的には、資料作成が上手くなる一番の近道は PowerPoint のテクニックを覚えることではないと思っています。

もちろん、デザインや見せ方も大切です。

しかし、それ以上に重要なのは、

「どう考えたのか」を理解すること。

優れたコンサル資料は、グラフや図解が綺麗だから評価されるわけではありません。

その裏側には、

  • どんな問いを立てたのか
  • なぜその順番で説明しているのか
  • なぜこの情報を残し、あの情報を捨てたのか

という思考のプロセスがあります。

私自身、公開されている調査レポートやコンサルティングファームの資料を読むときは、

「なぜこのページの次にこのページが来るのだろう?」

「この人たちは何を一番伝えたかったのだろう?」

と考えながら読むようにしています。

すると、不思議なことに、デザインより先に「思考の型」が見えてくるようになります。

もしこれからコンサル業界を目指す人や、仕事で資料を作る機会が増えていく人に一つだけおすすめするとしたら、

まずは良い資料を一冊選び、実際に真似して作ってみること。

これに尽きます。

野球選手が素振りを繰り返すように、ピアニストが名曲を何度も弾くように、資料作成にも「型」があります。

最初からオリジナルを目指す必要はありません。

優れた資料を徹底的に真似することが、結果として自分なりの資料作成スタイルにつながっていく。

そんなふうに感じています。

結局のところ、コンサルタントに求められているのは、綺麗なスライドを作ることではなく、

「相手の意思決定を前に進めること」

です。

もし資料作成に苦手意識があるなら、まずは一流の成果物を眺めるところから始めてみてはいかがでしょうか。