「2026年ワールドカップの経済効果はどれくらいあるのか?」
ニュースではよく取り上げられます。
しかし、アメリカ、カナダ、メキシコの3か国開催である以上、
「日本にはあまり関係ないのでは?」
と思っている人も多いのではないでしょうか。
正直、私も以前はそう思っていました。
スタジアム建設もありませんし、海外から観光客が大量に来るわけでもありません。
しかし、2022年カタール大会を振り返りながら2026年大会について考えてみると、実はそう単純ではないことに気づきました。

経済効果を受けるのは開催国だけではない
昔のスポーツイベントは、「場所の経済」でした。
開催地のホテルや飲食店、交通機関などが恩恵を受ける。
しかし、デジタル化が進んだ現在は事情が変わっています。
本当に大きな利益を得るのは、
「人々の注目をお金に変えられる企業」
です。
その代表例がDAZNです。
DAZNは2026年ワールドカップ全104試合の日本での配信権を獲得し、日本代表戦については無料配信を実施します。全104試合をライブで視聴できるのはDAZNのみとなっています。
一見すると無料配信では儲からないように見えます。
しかし、個人的にはここにDAZNの戦略があると思っています。
DAZNが本当に欲しいのは「視聴料」ではない
私自身、ワールドカップの時期になると普段以上にサッカー関連の動画を見るようになります。
試合だけではありません。
ハイライト。
解説動画。
順位表。
選手情報。
気がつけば、一日のかなりの時間をサッカーに使っています。
企業からすると、最も価値があるのはお金ではなく「人の時間」です。
一度サービスの中に入ってもらえれば、その後の継続利用につながる可能性があります。
つまりDAZNにとってワールドカップは、
「1か月の売上を作るイベント」
ではなく、
「数年先の顧客を獲得するための広告」
なのかもしれません。
日本代表のユニフォームも、実は「服」として売られている
同じことは日本代表ユニフォームにも言えます。
アディダスは2026年大会向けの新ユニフォームを展開しており、近年はサッカーファンだけでなく、ファッションアイテムとして購入する人も増えています。
実際、私の周りでも「サッカーはそこまで詳しくないけれど、日本代表のユニフォームは格好いいから欲しい」という人がいます。
昔は応援グッズでした。
しかし今は違います。
スポーツとファッションの境界線が曖昧になり、
「日本代表を応援する」
から
「普段着として着る」
へと価値が広がっています。
商品そのものではなく、ライフスタイルの一部になっているのです。
経済効果とは「お金が動くこと」ではないのかもしれない
個人的に面白いと思うのはここです。
私たちは経済効果というと、
「何兆円」
という数字ばかり見てしまいます。
しかし、本当に重要なのは、
「人々の関心がどこに集まるか」
なのではないでしょうか。
人が集まれば、
時間が集まる。
時間が集まれば、
広告が集まる。
広告が集まれば、
企業の利益になる。
つまり現代の経済効果とは、
「場所」ではなく「注目」によって生まれるものなのです。
だから2026年ワールドカップで最も利益を得るのは、開催都市のホテルではないかもしれません。
もしかすると、
DAZNやアディダスのように、
人々の熱狂をビジネスに変える企業こそが、本当の勝者なのではないか。
最近はそんなことを考えながら、ワールドカップを楽しんでいます。